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クエン酸
部活動でヘトヘトになった時に食べた「はちみつレモン」。お弁当の「梅干日の丸弁当」。最近では「黒酢」といった、元気補給のための食事(食品)。共通するのは「酸味」ですが、酸味と元気の関係はどんなものでしょう。
クエン酸
ノーベル賞
クエン酸は柑橘類や梅干、酢などに含まれる有機物で酸味の主成分です。身体を動かすエネルギー源として体内でも合成されますが、運動をしていない人でも不足しているといわれる栄養素です。体内でのエネルギー発生のしくみを発見したのはイギリスのクレブス博士で、1953年、エネルギー発生のしくみ「クエン酸回路」(または「クレブス回路」「TCA回路」ともいう)を発表しノーベル賞を受賞しました。

ちょっと詳しく
筋肉内のミトコンドリアという細胞内でのエネルギー代謝経路がクエン酸回路です。
食事等で摂取した炭水化物、たんぱく質、脂質は、それぞれブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸とグリセリンに分解されます。その後ブドウ糖はピルビン酸→アセチルCoAとなってミトコンドリア内に取り込まれ、一部のアミノ酸(アスパラギン酸とグルタミン酸)はそのままクエン酸回路、その他のアミノ酸はピルビン酸やアセチルCoAの力をかりミトコンドリア内へ取り込まれます。そして脂質から分解された脂肪酸の一部もカルニチンの力をかりてミトコンドリア内へ取り込まれます。それぞれいくつかの経路を経てミトコンドリア内のクエン酸回路に取り込まれ、最終的にエネルギーを発生します。

クエン酸
クエン酸回路
クエン酸回路ではクエン酸からスタートし、アコニット酸、イソクエン酸、アルファケトグルタル酸、コハク酸、フマール酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸、そしてオキザロ酢酸がアセチルCoAと結合し再びクエン酸をつくる、というように回転します。この回転がスムーズにいくとエネルギーが生み出されます。つまりクエン酸回路は身体の中で「エンジン」のような役割といえ、炭水化物や脂質などは「ガソリン」にあたります。
クエン酸
クエン酸
クエン酸とミネラル

クエン酸回路のスタートでもあり、エンジンの要でもあるクエン酸、スポーツや日常生活のエネルギー源として利用できるほか、カルシウムとの相性がよいのも特長です。骨や歯、精神安定に関わりのある栄養素でありながら、日本人に不足しがちといわれるカルシウムは単体では身体に吸収されにくいミネラルです。しかしクエン酸との相性がよく、摂取したクエン酸とくっつき、吸収をサポートしてくれます。その他、鉄や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルの吸収もサポートしてくれます。このようにミネラルとくっつき吸収されやすくすることをキレート作用といいます。



アルファリポ酸
金属が錆びてもろくなる現象や、りんごの切り口が時間と共に変色する現象を「酸化」といいます。これは酸素と物質が結びついて変化することですが、私たちの身体もこのように酸化しているとしたら・・・
クエン酸
酸化・抗酸化
私たちが生きていくうえで欠かせない酸素は、食事などで摂取した炭水化物やたんぱく質、脂質などを「酸化」させエネルギーとして燃やします。エネルギーとして燃やすというとトレーニングを想像しますが、呼吸をする、心臓が動く、といったことにもすべてエネルギーが必要です。呼吸で体内に取り込んだ酸素は、そのほとんどがエネルギーをつくるために利用されますが、ごく一部の酸素は活性酸素というものに変化します。活性酸素は加齢とともに増えていきますが、喫煙やアルコールの多量摂取、ストレス、激しい運動などで酸素の量が増える場合にも増えていきます。活性酸素は体内に侵入したウイルスなど退治するというプラスの面もある反面、その多くは身体の細胞を「酸化」させるというマイナス面に作用します。このような活性酸素を抑える働きを抗酸化といいます。
クエン酸
クエン酸回路
抗酸化のための栄養素として有名なのはビタミンCやビタミンEです。喫煙者はタバコを吸わない方の2倍のビタミンCが必要であるとか、若返りのビタミンEなどといわれるのはこの抗酸化の作用があるからです。これらのビタミンの約400倍もの抗酸化力を持つといわれる栄養素が、2004年、日本でそれまでの「医薬品」から「食品」として摂取できるようになったアルファリポ酸です。
クエン酸
クエン酸
アルファリポ酸の主な働き

アルファリポ酸は身体の細胞内に存在しますが、加齢とともに減少していく栄養素です。抗酸化としての働きのほかに、ダイエットにも関わりがあるといわれています。肥満でイメージする栄養素は脂肪(脂質)だと思いますが、日本人が最も手軽に、そして一日のうち最も多く摂取していると思われる炭水化物(糖質)もまた肥満に関わる栄養素です。食事などで摂取し、エネルギーとして使われなかった糖質は、脂肪細胞へ運ばれ蓄積されてしまいます。アルファリポ酸は、この糖の分解を促進し、脂肪細胞に蓄積されないようにしてくれます。この糖の分解を促進する作用から、アルファリポ酸は医薬品としても使われています。抗酸化・ダイエット以外の目的でも、クレアチンと一緒に摂取すると身体能力アップに効果的です。クレアチンは筋肉内の細胞でエネルギー産生を行う事から、同じく細胞内で働くアルファリポ酸が関わってきます。クレアチンとアルファリポ酸、さらに単糖類をプラスし摂取するとアスリートの競技力向上に好適です。

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